2014/05/09

森もり子さんの「返事をくれない彼氏を追い込むスタンプ」を真面目に分析する

1番人気は「もっと私にかまってよ!」



販売開始2日目、現在のところ返事をくれない彼氏を追い込むスタンプ「もっと私にかまってよ!」が一番人気。


なんともゆるい、そして救いようのないスタンプですね。。こんなの送られてきたらどうしたらいいのだろう。


ともあれ、作者は森もり子さんという普通のOLの方。この1日で海外旅行に行けるくらいは売り上げたという。すごいですね。


おそらく狙いに狙ってスタンプをリリースして、僅かな期待を胸にこの日を待っていた大勢のデザイナー陣は大いに度肝を抜かれて悔しい思いをしている事でしょう。

私もその1人です。(まだリリースさえされていない。。。)


今後のために、このLINEスタンプの人気が爆発した理由をざっくり真面目に分析してみます。

デザイン性

  • 良い意味でプロっぽくない 素人っぽい素朴な落書きのようなテイスト
  • 全く凝った作りではない 程よく適当
  • 親近感のもてるキャラクター (モデルは森さんご自身)

コンセプト

  • 自分のパーソナリティーをそのまま投影している
  • 全体的にネガティブな雰囲気

マーケティング手法

  • ご自身のtwitterから自然拡散
  • 意図的なマーケティング活動は行っていない
  • リツイートからニュースサイトに取り上げられてバズる

「もっと私にかまってよ!」の起源

森さんは普段からメンヘラ的な恋愛観をツイートしている。「もっと私にかまってよ!」はその恋愛観に基づいてデザインしたとのこと。

一見使い道のわからないスタンプも混じっているが、全てのイラストに感情表現が含まれている。

売れるスタンプを作るためのチェックポイント

上記から考察する人気の出るスタンプを作るために意識すべきポイントをまとめました。

  • スタンプは感情表現に用いられる場合を想定してデザインすべき
  • クオリティー < リアリティー < スピード
  • コンセプト(世界観)は最重要
  • コミュニケーションに使う表現手段であるという事に意識を向ける
  • メッセージにあわせて送信するシーンを想像してデザインする

スタンプを拡散するための心がけ

もっといろんな手法を絡めて戦略的に広報したスタンプが売れると思っていましたが、実際は思っていたよりも相当単純なものでした。

  • 売ろうと思って特別な行動を起こす必要はない
  • マーケティングしなければ売れないという事はない
  • twitterとLINEマーケットの相性はかなり良い

今回の現象からは大いに学ばせていただきました。LINEスタンプに限らずクリエイティブの全ての分野で意識しなければならない事だと思います。

これが答えだ!というわけではないと思いますが、こういう事が実際におこったという事は再度同じ事が起こるかもしれないという事ですから。

少なくとも、LINEスタンプに限っては、似たようなコンセプトモデルのスタンプが登場してランクインしてくる事はほぼ間違いないでしょう。



そして、共感が共感を呼び、話題を生み出すのがソーシャルの力なのだと改めて思い知りました。

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